2019/03/31
DearMONDO PIECE,
僕はあなたの面接で入社しており、早いもので出会って10年経ちます。なんと人生の1/3をあなたと過ごしています。おそらくあなたが採用した社員の中で僕こそが最高傑作ですね。分かります。そうに違いありません。
あなたへの送別&壮行会の手紙を依頼された時、正直に言うと断りたかったです。正しくは手紙を書く事も読む事からも、逃げ出したかったです。
それはこの手紙を書き上げ、あなたの前で読み上げる事であなたが取締役を退任し退職する事を実感せざるを得ないからです。
別に一生会わない訳でも死ぬ訳でもないですが、やっぱりどこか寂しさが拭えませんでした。
「俺こそがあなたの理解者であり、家族であり、あなたにとってなくてはならない存在だって」思っていて、新たな仲間と新たな環境でやる事に違和感を感じ、新会社のメンバーに嫉妬していました。自分でも思いますがだいぶ気持ち悪いです。
ただ僕にとってこの10年はコトバで表わすに容易くない時間で、仮に一言で表すなら「青春」です。
当時を振り返るとスタープレイヤーの御二方のトップチームに、場違いにも未経験の僕が入社し、来る日も来る日も営業活動。同期を出し抜き、先輩を追い抜き、残すは全員が認めるトッププレイヤー、打倒あなたでした。「どうすれば勝てるんだろう」「何が違うんだろう」と必死に考え僕なりに1つの答えに辿り着きました。それは「自分の為」でもなく「売上の為」でもなく、他社員や顧客、サイトユーザー、関連企業など、すべては「相手の為」であるということです。
それを象徴する出来事として、過去あなたと本気で喧嘩した時のとこ覚えてますか?ある社員が会社の決定にどうしても納得いかず、泣きながら会社を飛び出しました。
その時にその社員を追いかけなかった事にあなたは激怒されてました。分かりやすく激怒度合いを思い出すと「キスする距離感」で互いの顔を近付け、殴り合いになる直前の様な雰囲気の中で、互いに感情的に意見をぶつけ合いました。
10年たって新会社を立ち上げられ、ようやくあなたが大事にしている事、10年間必死に伝えようとして下さってくれた事が、時間はかかりましたが、今ようやく理解出来ました。
それはただただ利他主義を追い求めていたんだって。
これこそがあなたイズム。
これこそが僕がどうしても勝ちたかったトップ営業マン。
これこそが僕が憧れ続けたあなた。
これこそが新会社。
これこそが僕の10年間に渡る青春。
でした。
最後に約束します。利他精神は僕が責任を持って引き継ぎます!次は僕が当社を創ります。
僕らの今回の選択が正しかった事を10年後証明してみせましょう。
本当に10年間ありがとうございました。
Sincerely,and